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栄養士が教える! カロリー・栄養計算の方法 その③

カロリー・栄養計算の方法最終回です。多分。
以前までの記事で、栄養計算についてはおおかた理解できたと思います。
今回はその良いところ悪いところを。
最初に、悪いところ…というよりいまいちなところを。
まず、栄養計算はどこまでいっても目安でしかないというところです。

ほうれん草を例に挙げてみましょう。ほうれん草は一年中、また日本全国どこでも同じ栄養成分なのでしょうか?
答えはノーです。当然ですね。
食品成分表ではこれらを全部ひとまとめにした平均、また代表的なものの成分にしています。
旬の脂ののった秋刀魚でも、カスカスの秋刀魚でも表記は同じです。
食品によっては成分が大きく異なります。
また、調理による栄養素の損失なども考慮されていません。

熱を加えるとビタミンCが分解される、なんてよく聞くと思いますが、どの食材にどんな熱が何分加わったからどれくらい消失した、なんて調べて計算できるはずもありません。

また、食材の成分の吸収率も異なってきます。GI値等。これらを考えると、栄養計算はあくまで目安であり、栄養成分は計算の値より少ないと思った方が良さそうです。

…と、散々Disりましたがもちろん良いところもあります。いえ良いとこだらけです。

何と言っても栄養学がなければ人々は健康で暮らせなかったでしょう。
目安でも、あれは大体何キロカロリー、あれはものすごくカロリーあるから食べるのやめよう、とわかるのは重要です。
また糖尿病、腎臓病の人にとっては死活問題でもあります。ちゃんと計算された食事を食べないと症状が悪化してしまいますので。
…と、まだ発展途上ではある栄養学ですが、栄養計算をある程度理解しておく事をオススメします。
人間、生きている以上食べ物は食べ続けなければいけないのですからね。

…上手く〆られたかな(ゴクリ

栄養士が教える! カロリー・栄養計算の方法 その②
栄養士が教える! カロリー・栄養計算の方法 その③

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栄養士が教える! カロリー・栄養計算の方法 その②

前回の記事で栄養計算の方法は何となく理解できたかと思います。
しかし、それだけでは計算できない部分もあります。今回はそれについてざっと解説していきたいと思います。

各材料を食品成分表で調べる、と言いましたが世界各国全ての食材を網羅している訳ではありません。当然、記載されていない食材もあります。
また、おなじ食材でも品種が違ったりするものも存在します。ジャガイモならメークイン、男爵、インカの目覚めなど。
そういう時はどうしたら良いのでしょうか。答えは簡単。一番それっぽい食材を選んで計算するのです。
はっきり言って苦し紛れですw あくまで栄養計算は目安と考えてもらった方がいいですね。
次に揚げ物の場合です。海老フライを作ったとき、材料はエビ、薄力粉、卵、パン粉、油となるわけですよね。
ただ油がどれだけ海老フライについているかなんてわかりません。パン粉の目の粗さ、油切りの時間などで変わってくる訳ですから。
また、お麩がどれだけだし汁をすったのか、パスタを茹でたときどれだけ塩分を吸ったのか 、など計算しなくてはいけないものの、そこまでわからないといった事が出てきます。
そんな時に役立つのが「調理のためのベーシックデータ」という本です。吸水率、油の吸着率などが記載されています。あくまで目安ではあるものの、栄養計算するのであれば1冊は持っておきたい本です。他に、食品カロリー早わかり表等の名前で似た本は出ています。
また、リンゴ一個の重さ、魚一匹の重さなど実用的なデータも記載されています。リンゴ半分食べたんだけど重さがわかんない…という時に重宝します。
食品成分表とベーシックデータを持っていれば栄養計算には困らないでしょう。興味のある方は是非。
最後のその③では栄養計算の当てにならなさから、栄養計算の重要性を解説したと思います。

栄養士が教える! カロリー・栄養計算の方法 その②
栄養士が教える! カロリー・栄養計算の方法 その③

栄養士が教える! カロリー・栄養計算の方法 その①

ダイエットしてない人でもカロリーは気になるものです。カロリー計算は少し厄介なところもありますが、普通の人でもできることです。
これを機にカロリー計算できるようになってみてはどうでしょう。

ちなみにこんなん↓ですけど一応栄養士の資格は持っているのでご安心を。

コッカシカク ダゾスゴインダゾ


さて、カロリー計算・栄養計算は 基本的に食品成分表という本を使って計算します。
※正式には「日本食品標準成分表2010」といいます。2010ですがこれが最新版です。

まずレシピを見て使用されている材料をグラム単位で書き出します。液体もグラム換算です。
そして、その各材料の項目を食品成分表から調べだします。
例えば、「きゅうり」なら「きゅうり・果実、生」と記載されています。
ただわかりにくい項目もあります。「ご飯」だと「水稲めし・精白米」と少し知識が必要になってきます。

項目が見つかったらカロリー計算を行います。表記はすべて100gあたりの栄養素なので、使用量に合わせて計算します。
ご飯80gを計算してみましょう。「水稲めし・精白米」は100gあたり168kcalです。
なので168*80/100=134.4kcalとなります。

簡単なパーセントの計算です。こんがらがっちゃう人は

[成分表のカロリー]×[レシピの量(g)]÷[100]=実際のカロリー
と覚えてください。

これをすべての材料分おこないます。その他にタンパク質量、カルシウム量、塩分量など、他の栄養成分も知りたければ同様におこないます。
ここまで聞いて気づいた方も多いでしょう。
そう、面倒くさいんです。本当。
「ハンバーグ」とか入力すればコンピューターが全自動で計算してくれる訳ではないんです。
なぜなら、「ハンバーグ」のレシピが一つではないから。合い挽き肉使ったり、卵入れなかったり、隠し味入れたり。まあ目安として成分表に記載はされているんですけどね。
ただ食品名とグラム数だけ入力すれば自動で計算してくれるツールはあります。
検索すれば無料のも出てくると思いますので、興味のある方は使ってみてはどうでしょうか。
ちなみに私は全栄養成分が入力されたエクセルデータを持っているので、そこから呼び出して計算してます。自分なりに改良してるので使いやすいですよ。
…余談ですが、自分の持っているデータは「五訂増補日本食品標準成分表」のもの。「日本食品標準成分表2010」で新たに「アミノ酸組成によるたんぱく質」「トリアシルグリセロール当量」「ヨウ素」「セレン」「クロム」「モリブデン」「ビオチン」の計7項が増えました。新たに増えた成分に関しては手計算です(´・Д・) まあ必要ないけど。

カロリー計算の基本はこんなもんです。

その②ではもう少し詳しく、カロリー計算のこつについて。

栄養士が教える! カロリー・栄養計算の方法 その②
栄養士が教える! カロリー・栄養計算の方法 その③